こんにちはコマツです。
このページは爬虫類の脱皮不全とその予防と対策について解説しています。
- 脱皮不全になるとどうなるの?
- 飼育している生体が脱皮不全になってしまったらどうしたらいいの?
- 飼育している生体を脱皮不全にさせないためにはどうしたらいいの?
そんな方に向けた内容になっているので興味のある方は是非ご覧ください。
脱皮不全とは?
節足動物や爬虫類、両生類などが成長の際に古くなった表皮の外層を脱ぎ捨てることを脱皮といい脱皮の際に表皮の外層が正常に剥がれない状態を脱皮不全といいます。
症状としては脱皮後に古い皮膚が体の一部に残っていることがあります。特に、目や指、尾の先端などに見られることが多いです。
脱皮不全が体幹に起こっても大きな問題になることは少ないですが四肢や尻尾、眼瞼部に起こる脱皮不全には注意が必要です。
その理由としては、四肢や尻尾に脱皮片が残ってしまうと乾燥する事により絞扼し組織を壊死させ、眼瞼部に脱皮片が残ると角膜や結膜に炎症を引き起こし酷い場合には失明させてしまうことがあるからです。
脱皮不全になってしまったら?
ケージ内を通常よりも加湿し多湿な状態を維持するようにしましょう。
しばらく様子を見て改善されないようであればぬるま湯(30℃~38℃)で温浴させ皮をふやかしてから綿棒などで優しく取ってあげましょう。
無理に取り除こうとすると皮膚を傷つけてしまうので難しい場合は無理せずに動物病院を受診するようにしてください。
他にも脱皮促進剤などの爬虫類用のスキンケア用品もあります。
天然成分のみで作られた商品もあり安心して使用できますが価格はやや高めです。
脱皮不全にならないように予防しましょう!!
原因
脱皮不全の主な原因にあげられるものとして4つがあります。
- 湿度不足
- 温度低下
- 栄養不足
- 過度なストレス
この4つの原因の予防策についてみていきましょう。
湿度不足の予防
脱皮不全の原因で一番多いのはこの湿度不足です。
脱皮には適切な湿度が必要な為、湿度が低いと皮膚が乾燥し、脱皮がうまく行えなくなります。その為、脱皮期間中は通常よりも加湿をしてケージ内を多湿な状態に維持する必要があります。
ケージ内にウエットシェルターを置いたり、ソイルやハスクチップなどの保湿性の高い床材を使用することで湿度不足の予防になります。
温度低下の予防
爬虫類は変温動物の為、温度が低すぎると代謝が低下し、脱皮が正常に行われないことがあります。その為、飼育する生体に適した温度を維持する必要があります。
特に冬場などは気温が下がるのでエアコンやヒーターを使用して適温を維持するようにしましょう。
栄養不足の予防
カルシウムやビタミンの不足は、皮膚の健康に影響を与え、脱皮不全を引き起こすことがあります。
人工餌にはある程度カルシウムやビタミンが含まれていますが昆虫や野菜などを与える際は不足するカルシウムやビタミンをサプリメントなどで補う必要があります。
サプリメントには粉末タイプや液状タイプがあるので生体に適したものを選び、餌や飲み水に添加して与えるようにしましょう。
ストレスの予防
環境の変化や過度な触れ合いなどによるストレスで自分で脱皮をしなくなることがあります。
その為、脱皮期間中はレイアウトの変更や過度なハンドリングはできるだけ避けた方がいいでしょう。
まとめ
脱皮不全の原因にはケージ内の温度や湿度の管理不足や栄養不足、ストレスなどがあります。
そのなかでも湿度不足が大半を占めるので脱皮期間中のケージ内の湿度を多湿に維持できれば脱皮不全になるリスクは大幅に減らすことができます。
不足する栄養素をサプリメントなどで補うことや生体に極力ストレスを与えないようにすることも脱皮不全の予防になります。